2013年3月14日

磁気記録メディアの終息と日本記録メディア工業会の解散

記録メディアと言えば、いまだにCD-RとDVD-Rな私ですけど、世間ではBD-RやBD-REが主流なようですね。
実際にドラッグストア、スーパーマーケットで売られているのはCD-Rが1種類、DVD-R(CPRM対応品)がいくつか、BD-Rがいくつかという感じです。

家電量販店でもCD-RやCD-RWは棚の隅に追いやられています。
以前は普通にハイスピード対応のCD-RWを買うことができたんですけど、CD-RWは4倍速までのものばかりというのが現状。
CD-RはSONYやMaxell、JVCなどの国内ブランド品がまだ売られていますけど、ちょっと前だといろいろ選ぶことができたのにラインナップもシンプル。

DVD-RはCPRM対応録画機を所有していないこともあり滅多に買わないんですけど、CD-Rとあんまり値段が違わないんだなということは店頭で感じてました。
BD-RやBD-REは録再機を所有していないし、そもそもMacOSで対応していないこともあって無縁の領域。それでも以前に比べ安くなってるなぁと感じること多々。

ちょっと前までは光学式記録メディアの他、磁気式のDVカセットやVHSテープ、カセットテープで記録メディアの棚が賑やかでしたけど、DVカセットはメモリカードやHDDに置き換わり、VHSテープは光学メディアに置き換わり、カセットテープもいくつも並んでたって頃が懐かしいと思えるぐらい。


2013/03/14 AV Watch
記録型BDの世界需要は'15年に2億9,900万枚。JRIA予測
国内が8割超。記録型DVD/CDは20%前後の減少が続く
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20130314_591820.html

地上波アナログ放送の停波以降、録再機がデジタル対応になってDVDからBDへということのようで。

こちらは昨年のもの。

2012/03/13 AV Watch
JRIA、2014年までの記録メディア世界需要予測を発表
-BD-Rへ需要移行と予測。磁気メディアは役目終える
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20120313_518364.html

2012年3月7日
一般社団法人 日本記録メディア工業会
旺盛な需要拡大を見込む記録型BD 国内需要
― 記録メディア製品の世界需要の中期予測を発表 ―
<磁気/光磁気メディア>
オーディオメディア、ビデオメディア
オーディオカセットテープは、2012年度が42%減の38百万巻、2014年度が35%減の17
百万巻、録音用ミニディスクは、2012年度が31%減の11百万枚、2014年度が39%減の5百万枚、フルカセットビデオテープは2012年度が46%減の15百万巻、2014年度が44%減の5百万巻、ミニDVカセットは2012年度が36%減の39百万巻、2014年度が30%減の19百万巻と大幅な減少が続く。磁気メディア製品はデジタル社会の進展の中でいずれも記録メディア製品としての役割を終えつつある。

磁気メディア製品、ほんと使わなくなってます。
フロッピーディスクはこの数年利用していないし、地上波アナログ放送の停波以前からビデオレコーダを使ってないんで磁気メディア=HDDだけという感じ。

昔はカセットテープだけでもノーマル、ハイ、メタルなどの種類があって、それぞれにエントリーグレードからハイエンドまでフルラインで各社が販売していたものですけど、それがMDになったかと思った瞬間、iPodにというのが今までの流れ。
日本のアップルが ”Hello iPod, Goodbye MD” って広告を出していたのが2003年頃のようですから、記録メディアの縮小はその頃からの流れでもあるわけですね。


で、その記録メディアの社団法人、日本記録メディア工業会が解散とのこと。

一般社団法人 日本記録メディア工業会
http://www.jria.org/

日本記録メディア工業会(JRIA)は、記録メディアの産業の健全な発展を目的とし、記録メディアに関する調査研究、普及啓発、規格及び基準の立案を行っています。

各種規格の策定などで日本がこの分野で世界を引っ張ってきたという印象があるのですけど、時代は「記録メディア」から「クラウド」に移行しているわけで、こういうところでも日本の製造業の衰退を感じてしまいます。



当工業会の解散とホームページ閲覧停止について
http://www.jria.org/personal/pdf/info20130314.pdf
記録メディア業界には、これまでの約60年間の長い歴史の中で世界をリードする技術の開発により新しいフォーマットを立ち上げ、磁気テープ、光ディスク、半導体メモリー といった製品群の世代交代を通じて常に新しい市場を創造してきたという輝かしい実績がございます。しかし、昨今では発展著しいネットワーク技術とクラウド技術の融合により、ストレージもネットワークの中に集約される方向性が強まってきており、リムーバブルな記録メディアの相対的な位置づけが極めて低下してきています。このような状況を踏まえ、誠に残念ではございますが上記のような結論を選択させていただくことになりました。

いまは一般社団法人だけど、3年前までは社団法人として活動してきたんですから、公益性というものを考えてWebは継続して閲覧できるようにして欲しいと思います。

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