2010年9月25日

イヤフォン Shure SE110

すでに生産終了のモデルではありますが、シュアーのカナル型イヤフォン、SE110についてです。


SHURE SE110 製品情報
http://www.hibino-intersound.co.jp/shure_ep/335.html

こんな感じの悪いキーワードで検索してもたくさん出てくるという不人気モデルのようです。
私は中古で3000円以下で購入しました。(不人気なんですねぇ)


シングルBAのイヤフォンです。
同社のシリーズの中では、BA型の一番下に位置したモデルです。
SE1xxという比較では、SE110がBA型、SE115がダイナミック型という違いになります。
SE110、SE115、SE210、SE310、SE420、SE530はイヤピースが共通なので、こういう部分での手抜きは無し。
付属品のイヤピースが多く、他に別売りのイヤピースも販売されておりあれこれ試すことができるようになってます。

付属品+α。
右上から「ソフト・フォーム・イヤパッド」L、M(2セット)、S、「トリプルフランジ・イヤパッド」、「ソフト・フレックス・イヤパッド」L、S、クリーニングツール。
「トリプルフランジ・イヤパッド」は、サウンドハウスで安くなっていたので他のものを買うついでに購入しました。


装着方法は、写真の通りで、ケーブルを耳に掛ける方法以外に普通のイヤフォンのようにしても使えます。
(「以下のイラストは2つの推奨装着方法です」とあるけど、イラストは3つ。耳掛けする、しないの2つですかね)


ケーブルが短く、延長ケーブルを使うのが前提となっているので重くなってしまいますが延長ケーブルとのジョイント部を胸ポケットに入れることで軽減可能です。


BA型はエージングでそんなに変わらないと思ってましたが、SE110はずいぶん鳴らしっぱなしにして放置していたらようやくという感じで変わってくれました。
中古購入でこれだったので、前のオーナーはほとんど使っていなかったのではないかなと思います。

鳴らし始めはとにかくぼやーっとした感じ。こもった音。
Podcast(音声)を聞いても声が変わってしまっているし、たしかに評判がよくない(悪い)わけだと納得。

イヤピースを低反発フォームに変更して耳穴にフィットさせると「ようやく」という感じの音。駄目じゃん、これじゃ。

こんな音なの?と思ってましたが、いくらなんでもSHUREが製品化するわけないよな、と気を取り直し、iPod shuffleで連続再生して放置の繰り返し。
(iPod shuffle(第一世代)だとイヤフォンに接続したままタッパーに入れて密閉できるので便利です)

普段の音量よりちょっと高めにセットして、トータル150時間以上鳴らしていたらようやく調子が出てきたようです。

駄目駄目だった「ソフト・フレックス・イヤパッド」を装着してPodcastを聞いても声が変わるようなことも無し。
音楽を再生しても「こもり」が解消。長かった・・・


で、音の方ですが、たしかにレンジは広くないのですが、バランスは良いと思います。
手持ちのオーディオテクニカのシングルBA型やEtymotic ResearchのER-6iとも違う傾向。

BeckなどのRockには合いますね。Beckの "Sea Change" は気持ち良く鳴ってくれます。 
ギターの音と相性が良いように思います。
Jazzだと、Lee Morganの "The Sidewinder" あたりのBlue Note盤とも相性が良かったです。(Riversideあたりのピアノ中心のものだとちょっと厳しいかも)

合わなかったのが、Brian Wilsonのアルバム。男性ボーカルにコーラスを重ねて、ストリングスが入ってというアルバムなんですが、こもり感が気になってしまいます。


通勤で使わないので遮音性は求めていないこともあり、装着の簡単なシリコーン製のイヤピースで満足のいく音が出るようになったのは助かります。
(遮音性という意味ではEtymotic ResearchのER-6iで十分満足しています)

ということで、世間の悪い評判もわかるけど、そこまで悪くないイヤフォンですよというのが結論です。


「メディア」での「レビュー」はこんな感じ。
○音元出版 ファイル・ウェブ
http://www.phileweb.com/review/closeup/shure/
バンドの中で最もロックを感じさせる演奏のドラムス。シンバルの細かなフレーズもその音色の芯を捉え、やはりリズムを立たせてくれる。スネアのハード・ヒットはバシッと荒っぽさを残したキレ味だ。ピアノが音を重ね空間を広げていく様、ギターの多彩な音色も丁寧に描き切る。  <中略> 
総じて、特に中高域の再現力は期待以上のレベル。この価格帯に求められる水準は軽くクリアしていると言えるだろう。シリーズの魅力を十分に伝えてくれるエントリーモデルである。
○アスキー ASCII.jpヘッドホン研究所
ほかにハードロックなども聴いてみたが、いずれもボーカルやギターなど中音域のパートの描写の良さが印象的だった。
聴き初めのインパクトは正直に言えば弱かったが、聴き込んでみると、ファーストインパクトの弱さはそのナチュラルなチューニングからであることが分かってきた。音域を無理に広げず、特定の音域にアクセントを付けるようなこともしていない。バランスドアーマチュア方式の長所である反応の良さを素直に引き出し、中音域の描写力を中心に音をまとめたという印象である。
実は書いているのは同じ方。
音元出版の記事は全文を読んでも「?」ですが、アスキーの記事はその長所と短所を書いているなぁと思います。

SHURE SE110
○ドライバー:バランスド・アーマチュア型×1
○感度:113dB SPL/mW(1kHz)
○再生周波数帯域:22Hz~17.5kHz
○公称インピーダンス:27Ω(1kHz)
○入力コネクター:3.5mmステレオ・ミニプラグ、金メッキ
○ケーブル長:約45cm
○質量:約14g(ケーブル、コネクター含む)
○色:SE110/ホワイト×グレー、SE110-K/ブラック・     
○付属品:ソフト・フォーム・イヤパッド(S, M, L)、ソフト・フレックス・イヤパッド(S, M, L)、クリーニングツール、91cm延長ケーブル、キャリングポーチ

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